認知症と思われる方でも、専門医の診断を受けることが大切です。
認知症と呼ばれる主な病には、大きく分けて4つの病があります。
アルツハイマー病
広範囲で脳が委縮し起きる病。
記憶障害や判断力の低下、見当識(日付や時間、場所などを認識する機能)の障害などが現れます。
血管性認知症
脳血管の異常が原因で発症。
特定のことができたりできなかったりする「まだら認知症」や感情を制御できない「感情失禁」が特徴。
レビー小体型認知症
脳の広範囲で血流が悪くなり、機能が低下することによって起きる病。
初期症状に幻視(見えないものが見える)や睡眠障害が多い。
前頭側頭型認知症
人格・言語を司る脳の前頭葉・側頭葉が委縮して起きる病。
初期に物忘れや失語は少なく、人格の変化や規則を無視した行動が目立つ。
認知症の場合、在宅介護には限界があります。
一般的には、食事・排せつ・入浴が1人でできなくなったら施設入居を考えて見たほうがいいようです。
食事
認知症が進行すると、食事を用意しても食べることを拒否する、反対に過食になるといった症状もあります。
長く続く場合は、介護職や医療職の方の専門的なアドバイスが必要になります。
排せつ
トイレの場所がわからなくなり、といれでないところで用を足してしまう。
便を触る(弄便(ろうべん))といった排せつ関連の問題は、同居する家族や介護をする家族にとっては大きな負担になるようです。
入浴
入浴も食事同様、拒否をするようになる場合があります。
長いケースでは半年から1年以上入らない人もいるようです。
なかでも、排せつの失敗が、家族の負担になることが多いようですね。
このほかにも、外出して帰れなくなる徘徊などもあります。
このような場合は、施設入所を考えるきっかけになる人が多いようです。
認知の場合の介護保険利用の種類には、
訪問・通所介護
一定期間施設に入所する「ショートステイ」
夜間の宿泊にも対応したデイサービス「お泊りデイ」
などがあります。
体が元気な場合は、
認知症の進行を緩和しながら共同生活を送る「グループホーム」などもあります。
介護は、ご家族だけで解決しようとすると、どうしたらいいかわからなくなってしまいます。
多くの方が限界を通り越して、精神的に疲弊しきってしまうケースもあります。
ご家族が倒れてしまう前に、すべて抱え込まずに、ぜひケアマネジャーに相談してくださいね。