新嘗祭は、秋の収穫に感謝するものです。
春の初めに行う豊穣祈願が、祈年祭です。
米が今年もたわわに実りますようにと、里や村が平穏でありますようにと、種籾をまく季節を前にして、田畑に祈る神事のことです。
新嘗祭と同じように、皇居で儀式が行われます。
宮中の賢所(かしこどころ)が舞台となって、天皇陛下も参加されます。
現在は、2月17日に行われます。
節分や春祭りと併せて行う神社もあります。
大祓とは、半年ごとに行われるお祓いのこと。
半年も経てば、人の心身には罪や穢れ、災い、過ちなど、さまざまなものが降り積もります。
このようなものを神社にて祓い、清めてもらい、世間に迎えるような状態にするのです。
6月30日に行われるのは「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」と呼ばれます。
厄や穢れを落とす意味もありますが、厳しい夏に向けて体調を整え、心構えをするためのものでした。
この夏穢の大祓の時に、日本全国の神社に巨大なリングが出現します。
茅(ちがや)でつくられた大きな輪です。
この輪をまず左回りでくぐり、次に右回りでくぐり、もう一度左回りでくぐり、最後にくぐってから拝殿に参拝すると、厄災や穢れが祓われるのです。
また、この時期になると、衣替えが行われます。
大晦日には「年越しの大祓」が行われます。
新しい年を迎えるにあたって、心身を清めるものです。
年末、各家庭や会社で行われる大掃除は、この儀式に由来しているのです。
昨年の年末に、熊野大社に行ったら、巨大なリングがありましたが、このように厄払いする者だったのですね。
また、それぞれの大祓では、神社に氏子に形代が配られることがあります。
氏子は、人型をしたこの紙に息を吹きかけて穢れをうつしたり、体の悪い部分を撫でてから神社に持ち寄ります。
神社では、集まった形代のお炊き上げをしたり、河に流すなどして、氏子たちや地域の厄を祓うのです。