風邪をひいて喉が痛くなると、あごの下のリンパ腺が腫れることがありますね。
リンパ腺は、医学的にはリンパ節というのだそうです。
腺というのは、乳腺や唾液腺のように体液を分布している器官のことをいうのですが、リンパ節は何も分泌していないのでえ、腺とはよばないのだそうです。
リンパ節は、リンパ管のところどころがふくらんで蜂の巣のようになったものです。
ここでは白血球が多量につくられ、貯蔵されています。
体外から風邪の菌が侵入してきてのどにつくと、血管から白血球が出てきて菌を食い殺します。
死んだ菌は膿になり、痰として体外に排出されますが、生き残った菌はリンパ管に入ってリンパ節まで進出し、そこで、待ち受けていた白血球と菌との熾烈な戦いが始まります。
そのため、リンパ節が腫れて、外から触ってもわかるほどのかたまりになるのです。
リンパ管に入ってくるのは病原菌だけでなく、腫瘍細胞も入ってきます。
リンパ節で抑えきれなかった腫瘍細胞は、リンパ管を流れて他の臓器に達して繁殖します。
これが、がんの転移といわれる現象です。
風邪をひいていないし、どこにも炎症を起こしていないのにリンパ節が腫れた時は、用心してお医者さんに行った方がいいですよ。
軽い風邪なら薬に頼らない方がいい
薬は細菌にとっても異物ですが、体にとっても異物なのです。
同じ薬を飲み続けると、肝臓でその薬を壊す酵素をつくり始めます。
一方、細菌のほうでも薬を壊す酵素を作り出してしまうのです。
そのため、同じ薬を飲んでいると、だんだん効かなくなってしまうのです。
それでは、薬を乱用している人の場合はというと、
薬は細胞内に入ると、いろいろな場所に働きかけて活発に作用します。
しかし、それが度重なると、細胞のほうが嫌になって怠けだします。
非常時が続くと、かえってそれに慣れてしまって緊張感がなくなったしまうのと同じことです。
しまいに、細胞は、薬が体内に入ってきても、うんともすんともいわなくなります。
どんな薬を飲んでも反応が鈍くなってしますのです。
したがって、軽い風邪ぐらいなら、薬に頼らずに寝てしまうのが一番なのだそうです。