参拝の日や時間は大安、友引、先勝の日の午前中を選ぶのが一般的です。
鳥居の先には神様がいらっしゃるので、鳥居をくぐる前に、服装の乱れを整えて気持ちを引きしめ、軽く会釈をします。
当然のことですが、神域内で騒いだりふざけたりしてはいけません。
参道の真ん中は神様が通る道なので、はじを歩くようにしましょう。
境内に入ったら、手水舎(ちょうずや)で身を清めます。
まず柄杓(ひしゃく)を右手に持ち、左手に水をかけて清めます。
イスラム諸国では、古くから「左手は不浄」と考えられ、その思想が仏教と共に日本にも入ったといわれています。
神道である神社でも同じ考え方なのは、神仏混合の日本ならではのことのようです。
左手を清めたら、柄杓を持ち替えて右手もすすぎます。
その後、再び柄杓を持ち替えて、柄杓から左の掌に水を受け、口をすすぎます。
柄杓に直接口をつけるのは厳禁です。
左の掌を洗い流し、柄杓を立てて、握っていた柄杓の柄の部分を清めて柄杓を戻します。
柄杓は伏せて置いてくださいね。
神前に進み出たら姿勢を正します。
まずは損得にとれわれず無欲な気持ちでお賽銭を入れます。
賽銭箱に向かって勢いよく投げるのは、神様にお金を叩きつけるようなものですので、やめましょう。
次に鈴を鳴らします。
鈴の音は邪気を払い、神様をお呼びする意味があります。
再び姿勢を正して、90度の角度で2回礼をして、2回、柏手(かしわで)を打ちます。
「柏手」は「拍手(はくしゅ)」を読み違えたとも、打ち合わせた手の形が柏の葉ににているからともいわれています。
左手は心、右手は体を表すとされていて、打つときは右手を少し下にずらしておき、一歩引いた謙虚な姿勢を示します。
柏手を打って神様を招き、指先をそろえることで、神と自分が通じ合ったことを示しているのだそうです。
手を合わせたまま、神様に日々の感謝をしたら、さらにもう1回、90度の角度で礼をします。
これを「二拝二拍手一拝」の作法といいます。
神様にお願いことをしちゃだめって本当?
本来、神社に参拝する目的は、神様に感謝の気持ちを伝えたり、自分の誓いを聞いたりしてもらうことです。
煩悩を払うための清らかな場所で「あれがほしい」「こうなりたい」などと神様に要求するのは本末転倒です。
それに、神様はあなたの願い事は最初からお見通しなのです。
日頃から努力して、鳥居をくぐって帰るまでの行為が正しく、謙虚な気持ちでいれば、神様は願いをかなえてくれると思いますよ。