河童は伝説上の生き物なのですが、どうして好物がキュウリだといわれているのでしょう。
これには、祇園祭りで有名な京都・八坂神社(やさかじんじゃ)の祭神・牛頭天王(ごずてんのう)に由来するという説があります。
八坂神社の社紋(神社を表す紋章)は、はキュウリに似た木瓜(もっこう)という社紋なのです。
木瓜の訓読みは、キウリになるため、八坂神社ではキュウリをお供えします。
牛頭天王の手下と考えられた河童のお供えものも、やはりキュウリなのです。
ここから河童の好物はキュウリだという説が定着したのだと考えらえるそうです。
福井県藤井市網戸瀬町ではキュウリの栽培が禁止されています。
これは、地元にある八坂神社の祭神、スサノオノミコトが雷鳴に驚いてキュウリ畑に逃げ込んだところ、支柱が目に刺さって失明したという伝説があるため。
三重県熊野市飛鳥町小阪・平地区でも350年以上に渡ってキュウリ栽培が禁止されていました。
江戸時代にはキュウリ栽培が盛んな土地だったのですが、キュウリのヘタを川に捨てたことに河童が激怒。
川で牛が溺れる事件が多発したため、キュウリを作らないことを河童と約束したのだそうです。
河童の大好物のキュウリを作らないってどういうことなんでしょうね。
しかし、この土地はやはりキュウリ栽培に適した土地なので、約30年前からはふたたびキュウリを作るようになったそうです。