15世紀になって、ポルトガルの海洋進出をきっかけとして、ヨーロッパ各国がアジアへ進出した大航海時代が始まりました。
13世紀末にマルコポーロが『東方見聞録』で記した「黄金の国ジパング」を目指して、スペイン王国の支援を受けたクリストファー・コロンブスは大西洋を西へ横断してアジアへ到達する航海に出ました。
2か月あまりの航海の末、船隊は陸地に到着します。
コロンブスは「アジアに到達した」と信じ込んだのですが、たどり着いたのは南北アメリカ大陸でした。
この大陸はヨーロッパの人々から新大陸と呼ばれ、彼らは続々とこの大陸へと進出していきました。
ということで、アメリカ大陸を発見したのは、コロンブスであるということになっているのですが、実は、コロンブスよりも500年も前に北アメリカい到達していたヨーロッパ人がいたのです。
それは、北ヨーロッパの「ヴァイキング」と呼ばれる人々。
時に海賊行為も働く武装交易商人であった彼らは、アイスランドやグリーンランドを植民地にしたあと、さらなる植民地を求めて進出し、11世紀初めごろにレイフ・エリクソンが北アメリカに上陸したのです。
最初に上陸した場所は、カナダの東南地方、現在のラブラドル海岸あたりだと考えられています。
エリクソンは、ここで一冬過ごした後、グリーンランドに帰りました。
その後、ヴァイキングたちは、北アメリカに進出して植民を進めたのです。
植民地は、先住民族との抗争の激化によって放棄してしまいました。
1960年になって、北アメリカのニューファンドランド島で、彼らの居住地後が発見されたことで、「コロンブスが初めてアメリカ大陸に到達した」との説は覆ってしまったのです。