ベートーベンの「第九」が流れてくると、
年末だなぁと思いますね
どうしてなんでしょう?
日本で「第九」が年末に演奏されるようになったのは、
戦時中の学徒出陣にあるといわれています。
太平洋戦争で日本が劣勢に追い込まれるなか、
法文系学生で満20歳に達した者に対しても徴兵令が下るようになったのですが、
またたま東京音楽学校(現在の東京藝術大学)で学徒出陣の壮行会の際に演奏されのが「第九」でした。
出征した多くの学生が亡くなっていた戦後の1947(昭和22)年12月30日、
東京藝大の学生らが、
戦没学生追悼演奏会を開催しました。
そのときに演奏された曲も「第九」でした。
以後、東京藝大では、
年末に「第九」を演奏するのが恒例となっています。
1952(昭和27)年には、
NHK交響楽団なども年末に「第九」を演奏するようになりました。
その後、
日本経済の大々的な復興とともに、
オーケストラ団員の資金調達などの目的もあって、
年末に各地で「第九」が演奏されるようになったのです。
このため、
年末=第九ということになったのですね。
ちなみに、CDの最大録音時間は、
カラヤンが指揮する「第九」の演奏時間に合わせられています。