認知症になっても、
人としての尊厳が保たれ、
生活環境に安心感を持つことができれば、
自宅で一人暮らしをすることができます。
そのためには家族が本人の症状を把握することが大事です。
認知症の症状は、
脳のダメージが起因となって起こっている記憶障害などの認知症症状(中核症状)と、
本人の性格や生活環境、
介護の状態など個別要因が影響して現れているBPSD(行動・心理症状)に大別されます。
認知症状の改善は難しいとされますが、
BPSDは生活環境を整えて、
適切なケアを行うとよくなるといわれています。
認知症ケアをしている家族が困っている症状は、
攻撃的な言動、
徘徊、
妄想といったBPSDなので、
適切なケア方法を知ることはとても大切です。
認知症機能の低下に対する家族の態度
認知症機能の低下のせいで失敗していることを、
家族はつい修正したり指摘したりしてしまいます。
しかし、
失敗と認識していない本人は、
指摘されたという嫌な感情だけが残り、
ますます症状が悪化しやすくなってしまいます。
できなくなったことを指摘するのではなく、
本人ができることを取り上げない配慮をすることで、
BPSDの予防につながるといわれています。
本人に安心感を与えるケア技術ユマニチュードを取り入れた介助動作を家族がみにつけるといいですよ。
家族と本人のために社会から孤立しない
本人の状態の安定と介護者が休息を得るためにも、
認知症対応型デイサービス、
小規模多機能型介護大サービス、
ショートステイを上手に利用しましょう。
また、
認知症カフェや家族会、
オンラインコミュニティへの参加、
認知症主治医に介護者自身の相談もしながら、
家族だけで不安を抱えないようにしましょう。
まとめ
・認知症の症状には
①認知症症状(中核症状)と
②BPDS(行動・心理症状)
がある。
・できなくなったことを指摘するのではなく、本人ができることを取り上げない配慮をすることでBPSDの予防につながる。