雑学

雷に音がするものとしないものがあるのはどうして?

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雷のイナズマが通ると、その周りの空気は一瞬のうちに熱せられ、爆発といってもよいほどに体積が増えます。

このとき、ドーンというすさまじい音がするのです。

この爆発音は、1000メートルにも及ぶイナズマの道筋全体で起ります。

この音が空中を伝わるときに、屈折したり山や高い建物に複雑に反射したりするので、遠くで聞く雷の場合はゴロゴロという音に聞こえるのです。

雷が近い時の音は、本当に爆発音みたいですよね。

また、夏の夕方など、イナズマが見えていても音が聞こえない雷がありますね。

これは、高温の空気の層の上に低音の空気の層が乗っているためです。

音が低温層から高温層に入るときに低音層側に屈折するので、音が上のほうにいってしまって地上に届かないのです。

雷の多い年は豊作って本当?

昔から「雷の多い年は豊作になる」といわれています。

実は、食物の育成には、雷が大きく関与しているのです。

植物の体も、動物と同じようにタンパク質でつくられています。

食物は、動物と違って、タンパク質を自分でつくり出しているのです。

植物がタンパク質をつくり出すためには窒素が必要です。

しかし、植物は空気中から窒素をそのまま取り入れることはできません。

窒素が他のものと結びついて植物が取り入れやすい化合物の形にならないと、窒素を取り入れることができないのです。

雷の放電のエネルギーで、空気中の酸素と窒素が結びついて、一酸化窒素になります。

このとき、酸素と水が多いと硝酸(しょうさん)がつくり出されます。

硝酸は水に溶けて土にしみ込み、根から吸収されて、植物のタンパク質の原料になるのです。

雷が多いと硝酸がたくさんできて、植物に栄養が十分に補給されるので、豊作になるんですね。

ちなみに、雷が多いと稲の生育が良くなり、豊作になるので、イナズマは漢字では、「稲妻」と書くといわれています。

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