お墓の後ろに立ててある、文字が書かれている細長い木の板、これは「卒塔婆(そとば)」といい、法事やお盆、お彼岸などの際にお墓の後ろに立てるものです。
仏教では、卒塔婆を立てることが追善供養(ついぜんくよう)となります。
追善供養とは、生きている人が良い行い(善行:ぜんこう)をすると故人の善行にもなるという仏教の考え方です。
卒塔婆をたてるほど故人の徳があがるとされ、供養になるのです。
ちなみに、卒塔婆の上の部分のギザギザは、万物の五大要素を表しています。
一番上から
空(宝珠の形)
風(半円形)
火(三角形)
水(円形)
地(四角形)
の形に切られているのです。
また、表には、
梵字(仏教で宇宙を表す要素「空、風、火、水、地」を表す5つの文字、供養日、に縁のある1文字が書かれる。)
経文(お経。宗派によって書かれる言葉は異なる。)
戒名(法名)(亡くなったあとに仏門に入った証として僧侶から与えられる名前。)
年会忌(何回忌かや彼岸などを入れる。)
が書かれ、
裏には、
供養年月日(卒塔婆を立てた年月日。)
施主名(卒塔婆を依頼した人の名前。)
が書かれています。
なお、浄土真宗など、卒塔婆を立てない宗派もあります。