”森の哲学者”と呼ばれるフクロウは、そのイメージどおり賢そうですよね。
特に、頭を少し傾け、おおきくてつぶらな瞳でこちらを見ている姿は、とても思慮深いように見えます。
フクロウは、賢く見えるだけでなく、実際に大変賢いのだそうです。
フクロウは、猫と同じように、夜になると目をらんらんと輝かせ、ネズミなどの獲物を見つけて捕らえることができます。
しかも、フクロウは光が全くない所でも確実に獲物を仕留めることができるのです。
これは、フクロウが、目でなく、耳で物を見ているからだそうです。
フクロウの耳は、丸い顔の中にあります。
目の斜め下、人間でいえば頬のあたりにあるのです。
そして、その耳は左右に離れているだけでなく、上下にも位置がずれているのです。
そのおかげで、上下左右のどこから発する音でも正確に到達時間を把握でき、獲物のいる場所を確実に知ることができるのです。
獲物のほうも、聴覚が鈍いというわけではないのに、なすすべも捕まってしまいます。
また、フクロウの羽毛の先は、どれも細くけばだっていて、羽ばたく音をすっかり吸収してしまうので、まったく音を立てずに飛ぶことができるのです。
これじゃ、フクロウに気が付かないうちに、捕まってしまいますね。