やる気のない部下に、やる気をもって仕事をさせるにはどうしたらいいのだろう?
人は、自分の利益になるようにしか動きません。
つまり、自分にとって得になることか、面白そうだと感じないと、やる気をもって取り組まないのです。
したがて、上司は、働いたら働いた分だけ、部下にメリットが出る職場にする必要があるのです。
営業なら、歩合制や売り上げをボーナスに反映させるなどの方法があります。
企画職なら、大きな仕事を任せるという方法もありますね。
やれば結果につながったり、評価されると、やる気も自然と起きるものです。
また、部下と誠意をもって接し、信頼関係を築くことができれば「上司を喜ばせるためにいい仕事をすること」が部下にとっての喜びになることもあります。
そのようになると、自分からどんどん仕事をするようになります。
また、「怒る」と「叱る」のは違います。
部下に遠慮して「叱る」ことをしないで、ただ褒めているだけではダメです。
あの人は、誰でも褒めるとなってしまうと、ありがたみがなくなってしまうのです。
いつも厳しい上司に褒められてこそ、「褒められた感」が湧き、やる気につながるのです。
「叱りながら褒める」というテクニックもあります。
「〇〇君らくしない失敗だなぁ」と言えば、日頃の能力を褒めながら、失敗を叱ることができます。
褒めることがどうしても苦手な人にお勧めなのが、「間接褒め」です。
直接本人を褒めるのではなく、別の人に何げなく「あいつ頑張っているな」などともらしておくのです。
本人に伝えれくれそうな人を選んで言わないとダメですよ。
「この前、課長がお前のことを褒めていたぞ」という一言が間接的に伝われば「ボクは未熟で嫌われていると思っていたけど、そんなふうに考えていてくれたんだ!」と感激してくるはずです。
直接褒めると、人はそれが本心かお世辞か疑う性質があるのですが、人伝えに褒められると、なぜか真実だと感じることが多いですからね。
褒めることで最も大切なことは、褒めるタイミングです。
うまくいったその瞬間に褒めることです。
また、当たり前のことを当たり前にやっている人をしっかり褒めることを忘れてはいけません。
結果だけでなくプロセスも褒めると「ちゃんと見ていてくれたんだ」と意識が生まれ、やる気にもつながります。
本当に褒め上手な人は、褒めた後に、次に目指すべき目標を示すそうです。
叱ることで最も大事なことは、「まずなにを叱るのか明示する」こと。
相手が「なぜ叱られているのか」わかるように、できるだけ短く、そして明るい態度で叱るのがコツです。
監督者としての私に責任があるという気持ちをもって、「事情をよく聞いてから叱る」「逃げ道を残してやる」などのテクニックも必要になります。