「十三参り」とは、
数え年で」十三歳になった男女の通過儀礼として、旧暦の3月30日前後に、虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)を安置しているお寺にお参りして、福徳と知恵を授かる行事です。
弘法大使空海が19歳の時、虚空蔵菩薩の真言を100万回唱えるという「虚空蔵求聞持法’(こくぞうもんじおほう)を修したところ、飛躍的に記憶力が増したそうです。
このことにちなんで、虚空蔵菩薩を参拝するようになりました。
ではなぜ十九ではく十三参りなのでしょうか?
虚空蔵菩薩とは、虚空を蔵としているかのように、計り知れない知恵と福徳をもたらす菩薩で、十三番目に生まれた菩薩だったため、十三歳になった子供を連れて、13日にお参りするようになったそうです。
また、平安時代、幼くして天皇の地位についた清和天皇が京都嵐山にある法輪寺において、成人の証として「勅願法要」を催した時の年齢が、数え年13歳だったことが十三参りのきっかけになったともいわれています。
十三歳という年齢は干支では二順目(年男)に当たり、江戸時代は、男の子によっっては元服前の「予元服の祝い」という意味もありました。
また、女の子はは初潮の時期と重なるころなので、十三歳を成女とみなして、初めて本縫いの着物を着せてお参りをしました。
女性にとって十三歳は初めての厄年にあたるので、その厄落としの意味もあったそうです。
数え年13歳は、干支が初めて一周する歳なので、「子どもの還暦」とも言われています。
十三参りが行われている主な寺院は、
京都の法輪寺
大阪の太平寺
浅草の浅草寺
茨城の虚空蔵堂
福島の福満虚空蔵菩薩圓減寺
などがあります。
虚空蔵菩薩は、けっこう近くにお堂があるのですが、山の上だったりしてなかなか行けなかったりします。
そんなときは、普段お参りしている神社にお参りしてみましょう。