挨拶をする時、「こんにちは」と言いますね。
この「こんにちは」とは、どんな意味なのでしょうか?
実は、「こんにちは」とは、
「今日は、いい天気ですね」というような言葉の、
「今日は」だけが残り、挨拶として定着したものなのです。
「今日」は、「きょう」ではなく、昔は「こんにちは」と言うのが一般的でした。
室町時代の狂言の台本にも、「こんにちは(当時の発音だと、コンニッタ)」と書いてあるそうです。
したがって、「こんにちわ」ではなく、「こんにちは」なんですよ。
「こんばんは」も同じで、
「今晩は、いい夜ですね。」」といった部分の、「こんばんは」だけが残り、挨拶として定着したのです。
朝の挨拶である「おはよう」は、「早く」を丁寧に言う「お早く」から来ています。
「お早うございます」というのは、朝早い時間帯に出会った人に、
「お早く(お早う)ございます」などという呼びかけの言葉だったのです。
「さようなら」は、「左様ならば、本日はこれにてお暇(いとま)いたします」の冒頭の部分が残ったものです。
挨拶はもともと仏教用語でした。
お互いが質問し合う前週の修行を挨拶と呼んだのです。
それがいつの間にか、日常の生活の中で出会った時にかわす言葉として転用していったのです。