生のダイコンでも、細切りにしたダイコンは辛くありませんね。
しかし、ダイコンをおろすと辛くなってしまします。
どうしてなんでしょうか?
私の友人の家では、意地悪な人がダイコンを降ろすと、辛くなるんだといっていました。
友人の家の意地悪な人とは、おばあちゃんなんですけどね。
本当は、ダイコンをおろすことによって、ダイコンの細胞がこわされ、酵素が出てくるからなのです。
辛みの成分は、ダイコンをおろす前は糖と結合して配糖体(はいとうたい)という化合物になっているので、この状態では辛く感じることはありません。
ダイコンをおろしたときに出る酵素がこの糖との結合を切ることによって、はじめて辛くなるのです。
ワサビをおろすと辛くなるのも、おなじようなことがおこっているのです。
したがって、ダイコンをおろした直後よりも、糖との結合が十分に切れた7~8分後が一番辛くなるのです。
でも、ダイコンの辛味の成分は気化しやすいので、ダイコンをおろしてから20分も経つと抜けてしまいます。
辛いダイコンおろしを食べたいときは、ダイコンをおろした7~8分後に食べるのが一番良いということですね。
また、春から夏にかけてのダイコンが辛くなるそうです。
春から夏にかけてのダイコンは糖の量が多いので、必然的に辛味成分が増えるからなのです。
また、辛味の強さは、ダイコンをおろす個所にも関係があるのです。
ダイコンおろしが辛すぎて嫌なときは、葉のついているほうからおろせば辛くなくなると、昔からいわれているそうですよ。