日本は、地震大国であり火山大国のため、温泉大国でもあります。
日本のいたるところで温泉が湧いていますね。
温泉のほとんどは、地下水が火山活動によって熱せられたものです。
火山活動というのは、地下深部から上昇してきたマグマの活動なので、温泉はマグマによって温められた地下水ということになるそうです。
水温が上がると、鉄やアルミニウムやマグネシウムなどの金属塩が溶け込みやすくなります。
地下で熱せられた水は周囲の岩石やマグマなどからそのような物質をとり込みます。
このため、地上に噴出した温泉は、金属塩や硫化水素などを含んでいることが多いのです。
温泉の中には、地下水でなくマグマそのものを起源とするものもあるそうで
火山では、マグマが約1000℃という高温を保ったま地表に噴出します。
しかし、マグマが地表に到達する前に冷えてしまう場合があるのです。
マグマの温度が低下すると、溶けた岩石のうち融点の高い成分は液体から固体に変わっていきます。
二酸化ケイ素、つまり水晶のことです。鉄やアルミニウムやマグネシウムなどの金属の酸化物や、そのケイ酸塩は、ささと固体に変わります。
一方、マグマに含まれる水は、地中の高い圧力のもとでは、温度が低くなっても液体のままです。
0℃から数百℃の広い範囲で、地中の水は液体なのです。
そうやって温度が下がったマグマは、地表を目指して上昇しながら、固化した岩石を途中においてきぼりにし、水の割合が増えていきます。
そして、ついに地表に噴出したときには、主成分はお湯にねっているのです。
水に溶けやすい金属塩や二酸化炭素、硫黄酸化物、硫化水素などを含んでいることがよくあります。
そういった主成分が水となったマグマの噴出は、火山でなく温泉と呼ばれるのです。
温度は数百℃の高温のものから、周囲と同じ温度まで冷えた冷泉までさまざまです。
しかし、純粋なマグマのみを起源とする温泉はあまりありません。
ほとんどの温泉は、地下水が温められたものか、地下水が混じったものと考えられています。
火山の噴火と温泉の噴出は、どちらも地中のマグマがエネルギー源となっています。
それでは、マグマのエネルギーは何かとというと、地球の内部を熱しているエネルギー源であるウランやトリウムなどの放射性物質だと考えられています。
地下の核反応が、岩石を融かし、マグマを対流させてプレートを大陸移動させ、地震を起こし、マグマを噴出させて火山を噴火させ、温泉を沸かしているのです。
おかげで、日本人は、温泉で体を温めることができるんですね。