日本では、古くから色男、今でいえばイケメンのことを「二枚目」と呼びました。
どうして「二枚目」と呼ぶのでしょうか？
これは、歌舞伎役者の看板の並び順に由来しています。
芝居が始まると劇場の入り口に、出演する役者の看板が並べられるのですが、この並び順が重要なのです。
人気はあるが主役とは限らない役者、芝居の中で、色恋をうまく演じる色男役者の看板が２番目に並べられたのです。
だから、彼らを「二枚目」と呼んだのです。
３番目に並ぶのが、物語をにぎやかに盛り上げる道化役です。
芝居は、かっこいい役者だけでは成り立ちません。
芝居には笑いも必要で、道化役も重要な役回りなのです。
では、色男や道化役よりも、先に並べられる「一枚目」は、どんな役回りなんでしょうか？
物語を作るうえでもっとも重要な主役が「一枚目」です。
看板は、８枚並べられるのですが、最後の８枚目には、一座の座長が並べられるのです。
でも、座長のことを「八枚目」とは言いませんね。