介護保険は、
私たちの暮らしを守る社会保障制度の中の
医療保険、
年金保険、
雇用保険、
労災保険と同じ社会保険です。
介護保険では、
65歳以上の人が要介護状態になった場合に、
在宅や施設でのサービスの提供や福祉用具の購入、
住宅改修などの現金給付を受けることができます。
介護保険が始まる前の介護サービスは、
行政措置という仕組みだったため、
利用者の希望でサービスの内容を決めることができませんでした。
そして、
介護サービスを提供する事業者も社会福祉法人をはじめとした一部の事業者に限られていました。
介護保険制度によって、
利用者は誰もが自らの意思でサービスを選ぶことができるようになりました。
同時に、
事業所間でよりよいサービスを提供するための競争が生まれてきました。
介護保険の創設
戦後、
生活水準の向上や医療の進歩によって日本人の平均寿命は伸び続けてきました。
その一方で、
慢性疾患があり、
心身の機能が低下したり、
認知症によって介護が必要な高齢者が増えてきました。
かつては、
日本の家族は3世代が同居し、
親の介護は子どもや家族が行うものとされていました。
しかし、
1960年代頃から核家族化が進み、
家族が高齢者の介護を行うのが難しくなってきました。
その結果、
家族が介護を行えない場合、
要介護高齢者は病院に入院したままになってしまい、
医療費が増大していったのです。
こうした中、
家族の負担を軽減し、
介護を社会全体で支えることを目的に、
介護保険制度が、
2000年に創設されました。
まとめ
・介護保険は、社会保険のひとつである。
・介護保険の目的は、介護を社会全体で支えること。
・介護保険は2000年に創設された。