神社のモチーフにしたのは、稲を保管する穀倉です。
稲倉建築をもとにさまざまな様式が派生していきました。
神社の屋根の上には、左右の突端に、×のように交差している気がありますね。
これは、千木(ちぎ)と呼ばれています。
神棚にもありますね。
もともとは屋根の大枠をつくる骨組みのようなものだったといわれていますが、デザインとして残されたものです。
この千木をよく見ると、神社によって先端が異なっています。
地面に対して先端に切口が水平なものと、垂直のものがあるのです。
水平な千木は内削ぎ、垂直な千木は外削ぎといわれています。
内削ぎの神社は、女性の神を祀っています。
外削ぎの神社は、男性の神を祭っています。
神社は八百万の神々を祀っているのですが、その神は、男女様々なのです。
神棚のご祭神は、一般的に天照大御神という女神ですね。
また、神社の屋根のてっぺんには、丸太のような木が置かれていますね。
これは、鰹木(堅魚木)(かつおぎ)といいます。
屋根の骨組みの頂に使われる棟木を押さえるように、いくつも並んでいます。
棟木や、屋根の茅葺きをしっかり固定させる建材だったようです。
鰹木もその個数によって、ご祭神の性別がわかるそうです。
偶数が女性神で、奇数が男性神なのです。
出雲大社の千木は垂直の外削ぎで、鰹木は3本です。
したがって、出雲大社に祀られている神は男性の大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)です。
しかし、この千木・鰹木ルールには例外もあります。
男女混合のいくつもの神をひとつの神社で祀っているところもありますし、伊勢神宮は外宮と内宮で性が違うのです。