蚊には２本のクチバシがあり、まず下唇にあたる毛のように細いクチバシで人の肌を刺してから、上唇で血を吸います。
このとき、唾液を流し込むのです。
普通、血は人の体から出ると凝固してしまいますが、蚊の唾液には血液の凝固を防ぐ働きがあります。
ところが、この蚊の唾液が人間にとっては、かゆみの元なのです。
ほんの微量なんですが、毛細血管に異物が入るので、アレルギー反応を起こして、かゆくなるのです。
蚊は、血を吸い終わると、かゆみのもとになる唾液は蚊の中に戻ってはいくので、すこしはかゆみがやわらぐことになっています。
最もかゆいのは刺されている最中で、蚊が飛び去った後は、すこしはかゆみがやわらぐとはいいます。
だから、どうせならたっぷり吸わせてやったほうが、かゆみを減らすことができるそうです。
しかし、知らないうちに刺されて、後でかゆくなる時もありますよね。
蚊が刺した時に、刺されたことに気が付かないのは、刺した途端に、麻酔のような物質を出して、刺した相手に気づかれないようにしているからだそうです。
蚊が動物の血を吸うのは卵を産むときなのです。
夜中に眠っている耳元でブーンとうなる羽音も、仲間に自分の居場所を知らせるためのものです。
メスがエサを求めて飛ぶ羽音をたよりにオスがやってきて交尾するための、甘い愛のメッセージなんだそうです。
あんなに弱そうなクチバシなのに、ジーパンを履いていても上から刺すんですよね。