ヒマワリは、漢字で”向日葵”と書くように、花が太陽の方を常に向いているというイメージがありますね。
自宅の隣の家のヒマワリは、ほとんど太陽の方を向いていません。
どうしてなんでしょうか?
実際は、ヒマワリの花の首が動いたり回ったりすることはないのだそうです。
ヒマワリの花はたいてい東向きに咲き、建物や高い木などで東からの光が遮られている場合には、日当たりのよい方向を向くのだそうです。
隣の家のヒマワリは、北と西を向いているという風変わりなヒマワリですが…。
いずれにしても、開花したものは一定の向きを保ったままで、太陽に従って東から西へと首を回すことはないのだそうです。
ところが、花が咲く前の芽生えの時期には、茎の先端部が太陽の向きを追って東から西へと首を振ります。
最初は、真上を向いて2枚の葉が開きます。
この2枚の葉に斜め上から日が当たると、光が来た方向と反対側の葉がより多くの光をうけることになります。
そのため、多量の成長促進ホルモンをつくります。
このホルモンは葉から茎へと送られるのですが、右の葉からは茎の右側へ、左の葉からは茎の左側へ送られるので、成長の速さも右側と左側では違ってくるのです。
多くの光が当たり、多量の成長促進ホルモンが作られた側はよく伸びるので、茎全体が太陽の方へと曲がるのです。
その後はそのままの形で、朝は東、夕方は西へと顔を動かしていきます。
これは、葉に人頭に光を与えて、茎の両側の成長スピードを合わせるためだと考えられています。
こうして、首ふりをしていたヒマワリも、黄色い花弁が出始めると、徐々に振り幅を小さくして、開花したころには、東(または明るい方向)を向いたまま動かなくなるのです。
日まわりをしているのは、花が完全に開くまでの若いころだけなのです。